無花果の実って果物ではなく内側に向いて咲く花なんだよ、というと驚く人が多い。
でも、もっと不思議なのは、その増やし方は挿木であるということ。
実質全てがクローンで、枝がひとからひとへと伝わってこうして増えてきたわけだ。
イギリスの古代ローマの城壁に生えていた木の枝をアメリカ入植者が運び、その遺伝子をもった木が現代まで生き延びているというものもある(Reculver)。
新しい枝や苗が入手できたら、その品種の由来を調べたらおもしろい。ネットで調べるのであれば大抵は海外のコミュニティの掲示板にたどり着く。そこで取りざたされているのは、シノニム(別の名)があるということ。
園芸店でいくつかの品種を買ってきて、それぞれ名前が違うけど結局は同じものを育てているのか、と知らされることも多い。しかし育てて比べてみると性質が違うことも…。
名前というものがよくわからなくなる。品種名はその土地の言い伝えのものだけではなく、学者がつけることもあるし、農園の人がつけることもある、園芸業者がつけることもある。その大らかさが混乱のもとであるに違いないが、当の無花果にとってはきっとどうでも良いことなのだろう。



