八月。絵本「ぼくのうみ」(小学館)が発売間近。
今回、作と絵を両方担当させていただいた。とても嬉しい。
しかもデザインは川名潤さん。とてもきれいなデザインなのだ。本から風が吹いて来るような。
わたしはこの絵本でラストでもいいと思っているくらい気に入っている。
この絵本がどんな絵本なのか、今はまだ説明できない(海の絵本なのは間違いない。ほぼ海しか出てこない)。
絵本を成立させるための物語の起伏はあるのだけど(←それも過去一番に練りに練った)それも大切にしながら、この絵本は、海のそばの部屋に短期間にでも読者が滞在しているつもりになっていただいて、その海の時間の素敵なことを感じ取っていただけるような内容したつもり。
自分は声を大にして言いたいのだけれど、自分の感情と目の前の世界の景色がいかに共鳴しているか、わかると思う。そしていかに風景がすり減った自分を癒して元気にしてくれているのか。
こんなに自分で解説しちゃって大丈夫か、と自分でも思ってしまいそうなものだけど、大丈夫。
そのような作者の思いなど、絵本のレイヤーのごく一部にすぎないのだから。
自分でもわからない、心の表層には浮かんでいないのだけれど、今この頃の気配や手触りだけは確かに感じていて、それはまたどこかに行ってしまう(抽象的でスミマセン)。
その何かって何なのか。それを消えてしまわないうちに表現したい、ページに定着させたい。そう思って絵本をつくっている。
そんなことは可能なのか、と言えばもちろん自信はとてもない。
文章は完全にフィーリングで書いていくので、思いはあるのに全体の整合性がなかなか危うくて、いつも編集者を困らせてしまう。この絵本を企画し、出来上がりまで丁寧に担当してくださった小学館の正谷さん、本当にありがとうございました。デザインの川名さんにも感謝を。多分何度も読み込みのチェックをしてくださった小学館の児童書編集部の方々にも。
そして制作の最終局面、もう締め切りの間際に(本人にとっては)奇跡のようなことが起こり、絵本ができあがる。
そんなこんなで、絵本作家としては危ういわたしなのだけど、多分そのおかげで絵本の作り方は独特なのかもしれない。
そんな作者もとても気に入っている「ぼくのうみ」をぜひお手に取っていただけたら嬉しいです。
























