11/30/2024

30. Novembre 「お坊さまと鉄砲」

 


映画「お坊さまと鉄砲」。
絵を担当させていただいた関係で試写会に呼んでいただいた。

わあ、やっぱり劇場で観ると全然ちがう。
現地の空気を吸っているようだ。ブータンの農村風景は美しく、土や石の壁、積み上げられた薪に目を奪われる。
しかし最もグッとくるのは人々の顔。
ひとり残らずいい…。あの良さはなんなのか。

それと、いいなと思ったのは「道」かな。
若い僧が歩いていく、車やバイクが追い越していく、子どもらが駆けていく。
美しいそばの花が揺れる。
それぞれに間違いなく時間の流れの質の違いがあって、そんな道が家々や市場や寺院、山の奥へと繋がっている。
道は世界中にあるのに、このブログを描いているこの窓の外にも見えるのに、そんなことを考えてもみなかった。
そういう素敵な舞台の上で人々があれこれ、ちょこちょこいろんなことをしている。それがなんとも愛おしい。

人々の織りなすストーリーの中心に選挙制度や議会制民主主義への問いかけがあるので、わたしたちが、さまざまな選挙に参加したり目撃したりした今年に公開されることも意義深いこと。

この映画、12月から公開されるので、ぜひ観ていただきたいです。

劇場情報>

11/27/2024

27. Novembre




blackbird booksでの個展「記憶の庭園学」

これらの風景画こそはいいもので、わたしの個人的最大の発見で、遠い場所を描けば描くほど、リアルに自分の立っている地点を意識させてくれる。ここからどこに行こうかという気持ちになる。

なんとわたしも50歳になってしまい!
自分の命が途絶えるまで描き続けるのか。それともやめてしまうのか。
まだまだ旅の途中という感じっスね。(←無理に性格変えていくつもりか)

会期は12月1日までなので、もうすぐ最終日。よろしくお願いします。
美しい本がぎっしり詰まっている夢のような書店。blackbird books。>

11/16/2024

美容室"upas"


北海道、札幌の北大植物園の隣にある建物の一室にちいさな美容室ができた。
それが桑原あずささんのお店upas(ウパと読む)。
光栄なことに、ロゴマークを担当させていただいた。
ゆっくりじっくりやりとりをさせていただき、できあがった横顔。
北の国の凛とした女性の佇まいを思いながら制作。

美容室の窓からはパラパラと降る落ち葉とエゾリスの遊ぶ姿が見えるそう。
こちらがwebサイト。すてきだ。

11/11/2024

11. Novembre



久々のblackbird books。
店内の一番奥まった場所に絵を飾っていただいた。 
初日ということでお店へ。でも一日中、本を見続けてあっという間に時が経ってしまった。
この店の客は素敵だ。詩集を購入される方が多くて、わたしも大崎清香さんの詩集と写真集のdes oiseauxシリーズのうちの一冊を入手した。








みんな詩集ってどういう時に開くのかなあ、とぼんやり思ったが、店内に並ぶ素敵な写真集の数々をめくっていると、写真集を取り出して眺める時間に似てるのか、と思った。自分の願う目的や解決とは違う地点に接続する。
それに微細さの内にこその、知らなかった違いを知る。
(これこそは戦争の反対なのだ。ものの微細さへの扉の存在がわからなくなるから戦争の方に行くのだから)
詩集、写真集を揃えることに特に力を入れているように見えるblackbird books。絵を眺める時間もそういうものであってほしい。

わたしは絵を描くときは、「こういう〜がいいと思うんだ」とか「こういう世界に生きていきたい」という政治的な考えは自分の心中には確かにあるのだけど、それをストレートに表すことはしない。制作では意図を二重三重にパイ生地に包み込み、焼いてしまうような具合である。

そうして、わたしは画面上で余計なことをしないように、ただ絵の具のタッチに専念する。
不思議なことに、むしろそのようにして描いた方が、現地点のライブ感や思っていることが伝わるし、しかもより望ましい形でゆっくりと伝わる。
そう言い切ってしまうことは無理だけど、絵を見てくださる方々の反応をみているとやはりそのようである気がする。

「それ」は簡単に言葉やグラフィックで表せるほど明確であってはいけなくて、そこを気をつけることで表現が指図となってしまったり、あるいは安易な誘惑のような表現から一歩引くことができる。だからこその、この絵という表現の面白さである。

11/08/2024

8. Novembre

 





「記憶の庭園学」
明日から大阪のblackbird booksで。
あれこれの庭園画を中心に。遊びに来てください。





ほこりっぽい屋根裏部屋を一年かけてクリーニング。やっと制作作業ができるようになった。
床を掃除してもこの屋根裏部屋にはさらに屋根裏があり、そこから埃がどんどん落ちてくる。
夥しい量のごみ…ねずみの死骸から昭和初期の教科書まで出てきた。
ずっしり重い布袋が出てきてお金かな?と期待したが銃弾だったのでガッカリした。
古い壁には外が見える隙間もあり、土を練ってちまちま埋めた。
まだスースーすきま風が吹いている。



11/01/2024

nakaban EXPO 「記憶の庭園学」

 




大阪の本屋さんblackbird booksで絵を展示させていただくことになった。
題して「記憶の庭園学」。 11月9日から12月1日まで。(11月11日,18日,19日,25日 休)

こちら>

10周年の記念展ということで、とても光栄なこと。
DMは角谷慶さんの手による端正なつくり。

画の方は現在まだまだ制作中。
展示スペースの容量を越えて溢れるくらい出品したい。

10/30/2024

OTTO × 仁詩 Hitoshi 西日本ツアー

 



田中庸介さんと助川太郎さんのギターデュオ"OTTO"とバンドネオンの仁詩さんの西日本ツアー。
フライヤーの絵を担当させていただいた。
西日本の草原にたたずむ3人の左側が仁詩さん、真ん中が田中さんで、右側が助川さん。

たくさんの会場があるが、こちらの助川さんのホームページにまとまってスケジュールが掲載されている。  
11月4日の広島の会場は傘のフクマ。

こちらはOTTOの楽曲も聴ける田中さんのYouTube 
(フォルクローレ風の「サラウ」という曲最高です)







10/24/2024

“meteorites”

 


11月1日から。(DMでは2日からとなっているがプレビューとして1日から。)
葉山のギャラリーカスパールの企画展に参加させていただくことになった。
今、絵を当地に送った。

“meteorites”
DMの山口くんの絵が素敵なのでぜひ会場で入手してほしいです。
そしてお会いしたい作家のみなさん。



わたしはこの一片の月が照らす数枚の風景を描いた。
この月は周りに配置する絵を照らす、というつもりだったけど白い壁にかけるとあんまり明るくない。梨みたいだ。

10/21/2024

20. Octobre

 



急に冬の気配を漂わせ始めた富士山のふもとで、ハタオリマチフェスティバルのクロージングライブで森ゆにさんの演奏に参加。 
ゆにさんの心踊る楽曲と歌。すべてに通底する深い静けさに驚きながら、あっという間に愉しき時は過ぎていった。 
スタッフの皆さまもお客さまもあたたか。久しぶりの旧友にも会えて、ここに来ることができてとても良かった。
今年初めの、メインビジュアルの制作からこのライブのことまで、細やかなやり取りでひとつひとつ実現させてくださったのがBEEK DESIGNの土屋誠さん。本当にすごいひと。ありがとうございました。 
 富士山から降りてくるおいしい空気をたくさん吸って帰ろう。

10/19/2024

19. Octobre

出発前はいつも慌ただしく仕事をギリギリまで進め足りない幻燈予備品を買いまわり、

髪を切り盛大に失敗しサンドイッチを作りバスに飛び乗った。今東京でこれから甲府。

幻燈の装置Lightboxに鏡を使うのだが、たまに運搬時に割れていて(いくら保護しても何故か破損する)その予備が欲しいがまだ入手できていない。

それをちょっとここ新宿で探す。世界堂にも行きたい…。

広島から富士吉田に辿り着くまで段階がある。でもそういうのが良い。

小さな旅の二日間楽しもう。仕事関係待たせてしまってごめんなさい。