6/12/2024

12. Juin





植物はひとつひとつが天と地の間で奏でられる音楽。


牧野植物園では、学びの機会が多かった。それらをすべてがつなげて考えると、今、植物を見るたび、そうとしか思えなくなった。

無事にコンサートも終わって、関係者の皆さんが、口々に牧野博士も会場に観に来てたみたい、と言っておられたのでとても恐縮した。
それと、わたしは絵を描くのに必死で気づかなかったが、鳥の群や雨風までもがコンサートに参加していたと。

牧野植物園のみなさま(特に岡林さん)、海太郎さん、このような素敵な機会をくださり、ありがとうございました。

帰りしな、高知の町の日曜朝市で土佐金時という名の芋の蔓を買って帰ったので植えてみようと思う。

6/05/2024

5. juin


高知の牧野植物園でのコンサートがもうすぐ。
海太郎氏の曲をずっとかけて、身体に流し込んでいく。

ライブの時間では、音楽家が絵を描いているみたいにみえる。
そう感じることがあってそれが面白い。
では、絵描きのわたしの立場はない?
そのおかげでかえってもっと自由になれるということか。

ああする、こうする、荷物が増えていく。
ほとんど使わない画材、持って来たのも忘れているような資料。
無駄にでかい懐中電灯、ガラスの塊、明らかに色調が重複している大量の油絵具。

用意することも大切だが、その時間、空間に立ち上がる香りのようなものをつかまえる。
言葉にできないあれを香りと表現したのは海太郎氏だ。
その時にしかそれは起こらない。忘れてはいけない。

もう鉛筆一本でいくか!(嘘です)


6/02/2024

2. juin

絵本の絵を描き終えた。
今から東京に送る。

絵の完成までの最後のひと月、完全に作者の安東みきえさんの書かれた物語の世界に潜りこんでしまっていた。
ひとつひとつの凡ての場面で、この手にふれることはできないが煌く宝石みたいな何かが放つ残光を見た。

5/25/2024

HATAORI-MACHI-FESTIVAL





山梨、富士吉田市で2016年から続いている「ハタオリマチフェスティバル」。
本年の絵を担当させていただいた。

古来富士信仰と共にある織物のまち、富士吉田市に地元の職人はもちろん、日本全国からものづくりに携わる方々が集まるフェスティバルとのこと。
下記のリンクから公式ページに飛び、森ゆにさんが歌うビデオをご覧ください。

手仕事するひとたちにリスペクトを込め、版画で制作。

詳しくはこちらにどうぞ。
https://hatafes.jp

5/18/2024

Field Studies (6)

 



気になるりんごの接木はやはり失敗が多かった。
しかしそれでも半分は生き延びているようだ。
ふじりんごの親である「国光」これが失敗したのが残念。

可憐な花は食べ忘れの春菊。花も一応食べることができるらしい。
作物を放っておくと、あっという間に巨大化し、突然ドーンと倒れる。
倒れた少し離れた場所に種がこぼれる仕組みで、不気味な現象だ。





5/06/2024

ピアノと絵のための湿った標本集/緑のデギュスタシオン

 




ライブ「ピアノと絵のための湿った標本集」のお知らせ。
高知の牧野植物園で阿部海太郎さんと。

初夏の緑を愛でるワークショップ「緑のデギュスタシオン」も。

ということで、めまいがするほど楽しみな6月8日。

ご予約など詳しい情報はこちらをご覧いただきたい。
高知県立牧野植物園
ポスターのデータ

4/29/2024

「せとうちスタイル」

 

またまた「せとうちスタイル」の表紙の画を担当させていただいた。

編集部が一年をかけてじっくり丁寧に取材した記事。
読めば「せとうち」を旅したくなる。そこで暮らしたくなる。

4/27/2024

「めいすい」



この水の絵は「Lights」という題。

浄水器で知られるMeisuiの広報誌「めいすい」の表紙の絵を担当させていただいた。

とても豪華な内容。
Meisui社の会員向けに配布される冊子であるが、全文をこちらで読むことができる。
お時間のある時にぜひ。


4/21/2024

caloのwebショップ。



大阪のcaloさんでの展示が続いている。
展示中の画たちが撮影されて、caloのwebショップに掲載された。⚫︎

光源や陰影の想像、デフォルメ、色の誇張や抑制、モチーフの立ち感。歴史、香り。おとなしいトーンの画のようでいて、さまざまな絵画ならではの面白いところをあれこれを試みた。

そういう当たり前のことを書くのは野暮だけど、いつもの空想の風景のやつよりそれらのことを意識しやすいというのはある。風景のシリーズはもう絵の中に入ってしまうから全て自動的にできてしまうというか。

ということでweb展示、遠方の方もいちどご覧いただけましたら。


4/20/2024

20.Avril

Newtown Pipin apple



先月、りんごの接木(grafting)をやってみた。
暖かくなって接いだ穂木から芽が出ていた。
台木はJM2。初めてのりんご接木なので一つだけでもうまくいくと嬉しい。
接木はむずかしい。無花果でたくさんやったけど一回も成功したことがない。

Smith'Cider apple

4/19/2024

19. Avril






絵本の画を制作していた。
内田麟太郎さんの作品で、近未来の戦争を描いた作品。

近未来。この世に生まれ落ちた時からネット漬けで、大切なことの優先順位もぼやけてしまい、命の重みなども忘れるが、それでも何かに気づいていく近未来のひとたち。
「ひとのなみだ」という題名がつけられており、6月に童心社から刊行されたらぜひ手に取っていただきたい絵本。
内田さん渾身の作品だと思う。
このような絵本が今まであったのだろうか、と思うし、このような時代になってしまったんだなあとも思う。

それで、締め切りもやってきて、東京から編集者さんが(ナント)安浦の仕事場まで絵をとりに来てくださった。
お渡し間際に色々手直しできたので、来ていただけてよかった。

今日から別の絵本の画。
この次の絵本はノスタルジックで驚くべき美しいお話で、どうしても必要な色がふたつあり絵の具を発注。
W&N社のインダンスレーンブルーとマツダのオーロラピンク。

南の国から戻って来た燕が飛び交っている。

4/16/2024

「よびみず」

 








「よびみず」

画友・山口洋佑との二人展。
神奈川県・大磯、SALOでの展覧会は18日から21日の4日間。

こちら。

美しい緑色の鳩、アオバトに選ばれた町、大磯にあるSALO。
海辺の港町に似合う、飾るとそこが港町になってしまいそうな、愛すべき作品たちができた。

Nシェフの料理、喫茶、レーベルNRTのレコード屋(貴重盤ばかり)も楽しんでいただける。
ぜひ遊びにいらしてください。





4/14/2024

14. Avril



大磯にいる。山口さんとのコラボ制作が続いていて、かなり盛り上がって来たところで最終日を迎えてしまった。
うつわの絵、アオバト、鳥小屋、SALOの看板、光る猫などなど制作。
いろんな面白い人が行き来しているSALOはクルビ・ダ・エスキーナみたい。

4/10/2024

10.Avril

一日だけ広島に帰って来た。 
進行中の絵本の絵の制作が佳境になっていて、時間ぎりぎりまで筆を入れた。
隣の住人からオクラの種とズッキーニの苗をもらった。 
さっそくズッキーニを植えて、オクラの種を蒔いた。出張から帰って来たころに芽吹いていたら嬉しい。 サボイキャベツの種も蒔いた。 
草の成長がかなりの勢い。敷地全体に棘のあるラズベリーがはびこっているので、手袋をつけてちまちま抜いている。 でも花がさんさんと咲いているので食べたいような気もしてくる。 
棘なしのラズベリーやブラックベリーと入れ替えていく予定。 
ラズベリーがグレンプロセンという品種、ブラックベリーは大関ナーセリーのスイートアークポンカ。ポンカ、音が可愛い。
そういえばcaloでのわきのミニさんからりんごの苗をもらった。実生苗である。 
多分ちゃんとしたりんごにはならないと思うが万が一もしかしてという、実生ならではの夢がある。 
明日から大磯へ。

4/09/2024

本日から。

 


一年ぶりのランテルナムジカはピアノがなかったので、自作楽器を含むオブジェを使ったパーカッション、東南アジアの土着楽器のような音色のバンジョー、ラジオ放送、果てはホーミーまで飛び出し、音楽家の才能が炸裂の回だった。わたしは室内のオブジェたちの肖像画やお庭で起こる小さなドラマを絵にした。自分が今関心を寄せている等身大の主題にこだわった。大阪のcaloさんの20周年のお祝いは、ランテルナムジカ、今日から始まる本展「Facing the one」、caloで提供される美味しいカレーのファンに贈るカレーとインド音楽の会と続いていくようだ。 ということで、本日9日、愚生も在廊させていただくので行けたら行くわで来てください。

4/05/2024

5. Avril

 

バスクのコーヒーカップ、ディゴワンのお碗、デコイ。
デコイは父の作か叔父など親戚のどなたかの手による木彫。
バスクのカップは現地で買って気に入っていたのに欠けてしまって、でも絵にしたらなかなかおもしろい。半陶半磁。
Caloに飾っていただく絵。こんな感じで20点ほど。
今厳し目にクオリティーチェック中で、少し減ってしまうかも。

4/04/2024

EXPO「よびみず」nakaban|山口洋佑 二人展





そわそわしてしまう4月。
こんな素敵な企画をプレゼントしていただいた。

神奈川県、大磯の多目的スタジオ「SALO」にて滞在制作と展覧会。
こちら>

こうして山口洋佑さんとのコラボも続いている。いつもすごく楽しい。
山口さんがSALOのメインイメージビジュアルとロゴを担当されている。
上記のリンクからご覧いただける。

さて。このSALOでの「よびみず」はまったくのゼロからつくる展覧会となる。
その制作物にはSALOの看板も含まれる。

NyaboSseboの音楽によるSALOの映像作品も収録予定。

4/13が公開制作、4/14以降が展示。
ぜひお出かけください。

この絵はNyaboSseboとSALOのオープニングライブを行った時に描いたもの。


4/02/2024

nakabanEXPO "Facing the One" Calo20周年




ひとつのモチーフを選び、モチーフ台にセットして描いた連作の静物画の展覧会。
Caloさんの情報ページはこちら。

Calo20周年記念でもありで。
7日にはこの20年を祝う「ランテルナムジカ」もある。(搬入前につき絵は仮展示)
展覧会の本格スタートは9日から。9日はわたしもCaloにおります。

わたしもまた、Caloのオープンの頃から本格的に活動を始めているのでCaloと同じ20年を歩んできたという感じがする。たくさんの本や絵を紹介していただいた。

伝説の書店"amus"にいらした石川さんが、しばしの充電期間を経て、書店を作られる、ということでロゴのデザインや看板を頼んでくれた。とても嬉しかった。それがもう20年前???

この画像は連作の最初の一枚でフランスのdigoinのカップだ。
「eの港」で電子注文し、届いてみると何に使うのかわからないくらい小さい可憐なお椀で、卵かけご飯も食べられないという。でも絵にするとなかなか迫力が出てしまった。

食器や果物やお花や、カトラリーなど周辺のモチーフをたくさん描いた。本の絵もある。
お楽しみに、ぜひどうぞ。




3/22/2024

22. Mars



「文藝春秋」4月号の目次の絵を担当させていただいた。
駅に行き交う人々の絵を絵巻風の細長い構図で描いた。

わたしは駅の構内のカフェに入って、人々を眺めるのが好きだ。
いつも不思議な気分になる。
なぜみんな行ったり来たりしているのか。わたしも含め。

さて、この号はコロナワクチン被害検証の記事が載っていて、話題になっている。
ちょっと前までは絶対NGであったこういう記事も紙媒体に載るようになり、社会のフェーズが遷り変わっていく。

こうした情報戦のようなものはメディアの誕生以来ずっと続いており、その戦時をどう生きるかだが、あえて多重人格者になって、社会から距離を置く自分を育てるのも一興ではないだろうか?
カフェから人々の往来を眺めるような感じ。
あれこれ解釈するのではなく、ただ眺めるのがいいのかもしれない。




3/19/2024

「ネズネズのおえかき」

 


絵本「ネズネズのおえかき」が新装版で復刊。(ぶんけい=文溪堂刊)

とても可愛い一冊に仕立てていただいた。デザインは佐野裕哉さんの手によるもの。
この絵本を復刊してくださったのはトムズボックス土井さん、ぶんけいの妹尾さん。
心のこもったものづくりの過程だった。ほんとうにありがとうございます。

本書のオリジナルは学研から2007年に刊行されていたもの。
評判が良かった絵本で、大切に読んでくださっていた一冊がぼろぼろになったので欲しいと問い合わせをいただいたこともあった。
いま2024年の子どもたちにも読んでもらいたい。
子どもたちの絵心がさらににょきにょき育つかも。

というか、わたし、この絵本のページをしばしめくって、忘れていた初心を思い出した。
絵の中に入っておべんとうを食べなくては。

発売は26日のようで、来週から書店に並ぶのではと思う。

3/17/2024

17. Mars

 


twililightにて。
展覧会 "Recent Touches" は4月1日まで。
20点ほどの静物画のシリーズを飾っていただいている。
大崎清夏さんの新刊「私運転日記」もとてもいい一冊

画家の個展によく使われる Recent Worksと書く代わりにTouchesとした。
こちらの方がよりひろがりがあるのではないかと。
ただ触れた、日々に触れていたとした方が意図から自由になれる気がする。

もちろん絵に意図は必要だが、相手を画像で魅了したいという意図ではなく、あるはずがないと笑われてしまうかもしれないが、一種、響きや香りのようなものを感じて楽しんでもらえたら。

3/15/2024

15.Mars

 

4月のcaloでの個展に出す静物画。
描きかけ。とはいえ、あとは柑橘の部分を修正する程度。





3/11/2024

11. Mars



さて、twililightで展示が始まったので東京に行ってきた。
今回もまた嬉しかった思い出が走馬灯状態である。

twililight。
パソコンと本棚を静かに往復する熊谷さん。
あれもこれもすごく頑張っているレイコさん。
大崎清夏さんの「私運転日記」が出来上がった。

柴田元幸さんの帽子。
スチュアート・ダイベックの「ライツ」のポスター。(注: 最高)
ライブ中に柴田さんが語った「スロー・ホラー」について。
ニコラのいちごの料理。
手違いで宿を取れておらず、深夜の居酒屋からの、山手線3周。
海太郎さんが弾いた珠洲の民謡。
アコーディオンとグロッケン、クラリネット。
3月の雪。
旧友との再会。
大崎さんの机がtwililightにできた。
飾った絵がお店に馴染んでいた。

大崎さんの「私運転日記」の中で、彼女がある先人の詩人の墓に呼びかける場面があり、それを読みながら、わたしは驚いた。
これほどの覚悟で彼女は言葉の書いているのか。

わたしの今回の連作は、その読後感もさめやらぬうちに描いたものである。
だから、大崎さんのあのしごとへの誠実さが何かよいものとなり、おこぼれ的に拙作にも影響しているはずだ。

4月1日まで展示しているので、ぜひご覧いただけたら。

3/04/2024

個展「最近の手触り」at twililight








連作「最近の手触り」は描き終えてあり、クロネコが東京に運んでくれている。

このころ冬が戻ってきて身体がぎゅっと固くなっている。
木を描きながら、木目の線の発生ってそういうことなんだっけ、と思い出した。
絵に描いた他のものたち。それらにも一見、わからないが等しく木目のような年月の証があるはずだ。

さて、絵を飾っていただくtwililightは書店であり、出版も手がけている。
このたび、大崎清夏さんの本が刊行される。
おそれおおくも挿絵を担当させていただいた。

大崎清夏「私運転日記」

大崎さんの文章(日記)をいち早く拝読、絵をたくさん描いた。
最終的に選んだその絵は少し変わった絵で、多分、デザインの横山さんとtwililightに迷惑をかけてしまった。
でも素敵な装丁の本ができているようだ。
横山さんはすごい。手に取るのが楽しみ。

改めて展示とイベントの情報を書きます。ぜひ来てください。

nakaban expo “最近の手触り Recent Touches" 

会期:2024年3月7日(木)〜4月1日(月)
会場:twililight(世田谷区太子堂4-28-10鈴木ビル3F&屋上/三軒茶屋駅徒歩5分)
定休日:火曜、第3水曜 営業時間:12:00〜21:00


3月6日 『物語の手触り』
柴田元幸さんと久しぶりにライブをする。
朗読と絵だけの二人でのライブは2回目。
柴田さんが訳し、朗読する魅力的な短編が盛りだくさん。残席僅か。

『描く、奏でる、ハンドルを握る』
大崎清夏さんと阿部海太郎さんとのライブ。お二人もいろいろ考えてくれているようだけどまだまとまっていない。会場にはピアノもない。少しハラハラする。でもこの三人で作品を作り上げる。満員御礼。


2/26/2024

展覧会ふたつ


春はすぐそこ。
風が強い。刹那の雨ぱらぱら。きらきらと葉雫が輝く。
急に出現したてんとう虫。
あれもこれも、こんなに美しかっただろうか?と思う。

畑を始動させたいがどこを掘っても石である。
アッピア街道でも埋まってるのか。
地面を掘れば日に一つ、いい形の石が見つかる。

さてお知らせ。

東京、三茶のtwililight、そして大阪のCaloで楽しみにしていた個展で絵を飾らせていただく。
どちらの会場もこれまた楽しみなイベントを企画してくださっている。

制作で手いっぱいで、今は会場のホームページに告知にたよります。
またそれぞれ追ってお知らせする予定。

イベントをチェックしてみてほしいです。4649!

nakaban expo “最近の手触り Recent Touches"
2024年3月7日(木)〜4月1日(月)

Calo20周年記念 nakaban個展  "Facing the One"
2024年4月9日(火)~5月4日(土)

2/17/2024

17. Février



すっかりご無沙汰してしまった。

今、新しい展覧会の準備中。
年末年始にたくさんの展覧会を開催していただき、かなりいい目にあったので、こんなにすぐにいいんでしょうか??と躊躇してしまう。
というわけで、続報をそのうち。もうしばしお待ちを。

雑誌「MONKEY vol. 32」に挿絵を採用していただいた。
小山田浩子さんの書き下ろし作品。とても素晴らしいビビッドな短編だった。嬉しかった。


2/06/2024

Field Studies (5)

 


寒さに震えていると、もっと寒い土地からりんごの台木が届いた。
どこに電話しても、在庫は厳しかったが一箇所だけ譲ってくれる農園があった。
素人なので知らなかったが、本当は昨年の秋のうちに頼まなければいけないらしい。

3月になったら10品種の希少りんごの剪定穂を接ぐ予定で、それまで養生。
暖かすぎず、寒すぎず。古畳を分解して巻き付ける。

わたしはもちろんわかっている。
暖地でのしかも素人のりんご栽培は厳しいということを。
でも、こちらでも結構ちゃんと実っているのをあちこちで見てしまった。
5年後においしそうなりんごの写真をupしたい。

1/28/2024

28. Janvier

 




このところ冬が本気を出している。
寒いので暖をとるためなんでも燃やしている。

庭の枝、古畳、不要な家具、amazonの箱、竹など。(特殊なロケットストーブで超高温になる)
六角形のはオガライトという燃料。

市に回収してもらうごみは大幅に減り、包装のプラスチックがほとんどを占めている。

(ストーブは高温でプラスチックも燃えるらしいが、やはり抵抗がある…)

よく考えてみたら、ほぼ、ものを買うとプラスチックが付いてくるという生活だ。

毒入り菓子のグリコ森永事件の前はそうではなかった。犯人は捕まっていないし、不思議な事件だった。



次の日にストーブを開けると灰ができている。

この前まで生き物だったのに、ミネラルになってしまいましたなあ、などと思いながら、お外にばら撒く。

ストーブの調子が、酸素に触れた有機物が灰になり、さらにその灰の粒までも燃えるのでだいぶ量が減ってしまう。

その逆に炭がところどころに残る時もある。それは有機物が酸素と「出逢いはぐれた」不完全燃焼の結果。

この炭で古代人のように絵が描ける。木炭を作るために柳の木も育てている。
柳の枝をアルミホイルで包んで、料理炉の中に入れておけばかくじつに木炭棒ができるはず。

炭は多孔質で微生物の棲家になるので土に混ぜ込んだりすると良いと聞く。

炭は1グラム300平米の表面積を誇る。


1グラム300平米。

1グラム300平米。

1グラム300平米。


信じられないが本当だ。
炭がにおい消しになったり湿気消しになったりするのも当然だ。全部持っていかれる。





1/20/2024

「ダーラナのひ」

 




「ダーラナ」は世界中の先住民をモデルにしている。

先住民は言葉だけが言葉ではなかった。
あらゆるものがコトの葉。歌と物語の紡ぎ糸だった。
今に生きるわたしも、それら万物と会話ができたら…という思いがあった。

わたしたちは生き物とは対話するが、それ以外の存在との会話は一方通行である。
たとえば、わたしが石と会話していたら。あるいは畑の土に手を突っ込んでニヤけていたら、ご近所の噂になる(既になっている?)。
でもそうすることで、わたしの中で何も起こらないわけではない、何かがそこにあるようだ。声が小さくてまだ聴こえないけれど。

わたしたちは石とも木とも、星とも、機械とも、なにより自分自身とも会話をしなくてはいけない。「双方向」であるということを思い出す必要があるのだ。
双方向であって初めて完成品のわたしになる。
版画を彫っていたとき、そう気付いたことを思い出す。

さまざまな出土品を彩っている紋様のように描き、彫り、歌って、踊らなくてはいけない。
これからそのような時代がやってくる。きっと。
「ダーラナのひ」はそのように、万物との会話形式で進められていく絵本だ。

この本を作っていた時期は2020年とかそのころであり、もうかなり昔のことのような気がするが社会はものすごい恐怖にのみこまれていた。
ひとびとは自分の周りを怖がりはじめ、敵視さえし始めた。
そういう状況に心が動じないはずのお年寄りが一番そうなっていたのがショックだった。

マスクは大切な「なにものか」とわたしたちを隔てる壁の象徴だったようにわたしには思えた。
自分の内と外を隔てることはどんなに悲しいことだろう。その重要性に気づかないことはどんなに悲しいことだろう。
わたしはマスク着用のような物理的な部分とは別の息苦しさを味わっていた。
もしわたしが一尾の魚であるならば、ばしゃばしゃと意外な方向から波をたてられ、どこか狭い水域に追いやられるような感じ。

こういう時代は嫌だな、と思ううちに、カウンターとして先ほど書いた万物との対話というテーマに行き着いたのだった。
万物と対話しながら、感覚を研ぎ澄ましながら暮らしていた存在はやはり先住民たちであろう。
リアルに血が繋がっていなくてもいいから、遠い祖先に思いを馳せた。(あるいは未来の子孫がそうなればいいのにと願ってもいる)

「焚き火の絵本」と紹介してもらっている、この本の物語の中で、火を熾(おこ)すための風はダーラナの息である。
ダーラナの呼吸と世界をめぐる風が混ざり合い、炎が燃えさかる。
そこからまた新たな風が生まれる。それを見てダーラナは嬉しくなって踊ってしまう。

息をするということは、自分が風そのものであるということを思い出すということ。
風が生まれる起点になるということ。
それがわたしたちがここにいる、という座標感覚であり、目に映る「風」景の本質なのではないか。

息はただ吸ってはくだけではない。息には音色がある。
自分は意識せずとも、無意識下の部分は外部との会話をフル回転で続けているのだ。
先住民がもう少し意識的にそうしていたように。
その会話のてんまつが息の音色になって風に変わっていく。

自由な先住民にとっての居場所は風に導かれる場所であった。
「ここでやすんでいきなさい」出会った風景が教えてくれた。
とりわけ気のよい場所は風の交差点だった、そのような特別な場所が聖地とされた。

でも、いつしか聖地に先住民はいなくなった。
歴史の常で権力を持つ集団があらわれ、追い出したか、滅ぼしたのだろうと思う。
あるいは自ら去ったか…
わたしは聖地をめぐる旅に憧れがある。でも、その上にあるであろう、どんなに立派な宗教施設をおとずれてもそれを拝むことはない。
職人や祈るひとたちに対して畏敬の念がないわけではないが、わたしは拝まない。あやからない。パリのノートルダム寺院でも出雲大社でも遠慮した。
権威をなるべく排除して、その場所ではるか昔にそこに憩っていたはずの先住民の笑顔と涙を想像していたいと思っている。

というわけでダーラナは野原が似合う子なのだ。
彼女は自分の故郷のかけらに次々と出逢いながら、とんぼと一緒に絵本の中で放浪している。

1/17/2024

17. Janvier

 




冷んやりした日々。ストーブから離れられない。見上げたら梅の花が咲いていた。息をとめているような景色の中でもゆっくりと時は進んでいる。
この梅の木に小鳥がとまってたりすると、古典的な日本画のようでしみじみいい。
こういうのでいいのだよ。

それからわたしは畑の初心者で、このブロッコリーが初めての収穫した作物だ。12月は何も植えなかったが、そろそろまた何か植えてみよう。

1/09/2024

燻製マルク Qunsei Marc







佐賀県、唐津、七山の「燻や」は歴史ある燻製屋さん。
このたび「燻や」に「燻製マルク Qunsei Marc」という新ブランドが立ち上がることになり、ロゴやパッケージの絵を担当させていただいた。
てかてかの包装紙を開けると小生のサインが。
箱の底以外全ての面に線画が入っている。全体は実物をご覧になってのお楽しみ。

スペイン好きな工場長で燻製!ということで燃えるような色の包装紙画にしたけど、この写真が青っぽい写りになってしまったので申し訳ない。

贈り物に自分用に最高なのでぜひご利用いただけたら。

1/05/2024

5. Janvier

 



熊本に来たぞ。

今日は広島から新幹線でいっぽん。
駅で降りて時間があるなら水道町まで歩く。
でも今日はトラムに乗る。
熊本のトラムの古いタイプは床が油の染み込んだ木のフローリング。
手作りの車内ライト、手書きレタリングの注意書き。全てがヴィンテージ。





今日5日と明日の夕方まで「さかむら」におります。
道具を持ってきたので、たとえば過去に買ってくださった絵の修復とかも可能なので、ぜひどうぞ。

1/01/2024