
とつぜん東北に行って来た。
家族まるごと、知人の取材に同行し、殆ど役にも立てず、
ひととおり終わった後、秋田新幹線を降り、角館に着く。
既に日は暮れている。雪もすごい。
ガイドに連れられて歩く。
ロウソクの灯りが街中の雪灯籠に点され、いい感じだ。
町外れにたどり着くと小さな空き地があり、見るとモーレツな勢いで焔が回転している。
これは
火振りかまくらという祭りで、藁の塊に火をつけて振り回し、水神にささげるもの。
火振りは世界中の祭りで行われるが、司祭がやるものが多い。しかしここではみんなでやる。
地元の子どもが自分の身体より大きな焔を振り回しているのをみてビビった。
(スローシャッターで撮影すると赤い円に見える。
googleの画像)
私もやってみた。ナイロン製の服はNGなので布のはっぴを着せられる。
ぼぼぼぼぼーという音が素晴らしい。
藁についたヒモの長さが絶妙で、髪がちりちりと焦げそうだけど、ぎりぎり大丈夫な距離。
火のありがたみや恐怖が混然となり伝わってくるのがいい。
燃え落ちる直前、藁が悲鳴をあげ、手にぼろぼろぼろ、と振動がつたわる。
今もその感覚が残っている。
薬缶で熱酒が振る舞われてそれも嬉しかった。
屋外の雑踏の中で味わう酒やたべものはなぜこうも旨いのだろうか?