先日の深夜、西日本では珍しい大きな地震があった。
地震はただ物理的に揺れるだけではなくてわたしの心を根底から揺さぶる。
いつもは隠されていたこの世の空虚の中に突き放されたような感覚になり、とても心細くなる。
最終的に頼ろうと思っていた地面が揺れるのだからまあ、ああなってしまえば「しょうがない」のだけど。
さて被害確認のため作業場へ。
幾つかものが落ちていただけで大きな被害は無し。
ふと目に留まった貝の色がきれいだった。螺鈿。ナカル。
ある楽器のボタンの修理用に保存してあるものだ。地震があったらこの楽器をもって逃げようと思っていたけど今は小さな子どもたちを担いで走るほうが先だ。