すてきな会食が延期になってしまったので、わたしは畑で穴を掘っていた。
さあ、大きめサイズの石を掘り上げますよ。
まず石の周辺に砂利を流し入れる。
それから鉄の棒でグイグイ。
すると石が動いてその底面に砂利が流れ込んでいく。
そうして石が浮き上がってくる。
砂利は空いた穴の土壌改良も兼ねてボラ土が良いであろう。
ボラ土とは宮崎県の火山由来の砂利で、ミクロの空洞がたくさん。
粘土質の土を強制的に生き返らせる。
あっけなく石は取り出せた。
ボラ土の溜まった穴に山から採ってきた朽ち木を投入。
ザクザクと砕き混ぜて行く。使っている鉄の棒は山芋掘りといって、わたしが最も気に入っている農具である。こいつは全部鉄で出来ている。瓦なども砕いて混ぜて行く。
作業がひと段落したら、石の上で小さく祝う。これ重要。
石を掘り上げてお茶を飲むことになるとは思っていなかったし、石も思っていなかった。
しかしこうなった。
このように予想外の事態を発生させることが大切なのである。