6/27/2019

27. june

オクノさんのランベルマイユコーヒー店の絵本。
表紙のテストプリントを送っていただいたので、切り出してオビも巻いてみた。
写真も撮ってピンぼけ。
こんなことするなんて嬉しいんだな、自分、と思う。
本文の色校正につき、ミシマ社編集の星野さん、デザイナーの横須賀さんと意見交換した。
僕の伝え方が「今日が始まる感の空!」「コーヒが美味しそうに!」など万事その調子で苦労させてしまう。
でも、きっときれいに刷って頂けると思う(願)。

6/26/2019

「旅するブックシェルフ」と「ことばの生まれる景色」

ケネス ブラウワー の「宇宙船とカヌー」「旅するブックシェルフ」より

もうすぐ京都の二箇所の書店で展覧会がはじまる。
一つはレティシア書房での「ことばの生まれる景色」原画展。
青い本「ことばの生まれる景色」が出版され、すぐに反応してくれたのが大阪のブラックバードブックスと、こちらのレティシア書房だった。展覧会が実現して嬉しい。
全国をめぐりめぐって、京都では初めての展示。
7月3日(水)〜14(日)。

また 誠光社では「旅するブックシェルフ」の絵を展示。7月1日(月)〜15(月)。
「旅するブックシェルフ」はもう6年以上前に全国の書店を巡った作品群。
久しぶりの展示にあたり僅かな加筆と修復を行った。
今展のためにTitleの辻山さん&誠光社の堀部さんによる書き下ろしテキストも掲示されるというから楽しみ。

この「旅するブックシェルフ」は辻山良雄さんと初めて制作した展覧会。
絵を描く自分にとっての展覧会は主張の場。しかしこの展示は自分にとって初めて提案することの大切さを教えてくれた展示だった。

この二ヶ所の展示は、そのようないわば親子の関係なので、二つを見比べていただけたら嬉しい。
絵と本を巡る京都散歩をぜひどうぞ。





6/25/2019

25. june


Umitaro ABE "Moments musicaux - Thème" from Umitaro ABE on Vimeo.

久々に阿部海太郎のMoments Musicauxを。粒だった陽光の美しさ。
曲のタイトルは複数形なので、啓示の浮かぶ時は点ではなく継続するもの。
絵を描くときもアイデア的に調子のいい時はあるけれど、本当の啓示の時ってどんなだろうか。くるってしまうかどうかの狭間なのだろうか。(インターネットなんてものをやめてしまわない限りもうそんな経験を得る目はないと思ってる。)
アドルノの書『楽興の時』ももちろん気になっているけれど未読。
ところで、ポストカードを机に投げ出す瞬間、空気の抵抗でふわっと浮く一瞬があり、なので物音がしない。すごいことだ。

6/21/2019

21. june









名古屋、バブーシュカでの展覧会「よい眺め」も会期終了まであと僅か(24日まで)。
そんな中、あたらしい絵を3点追加。

同時開催のon readingでの「ことばの生まれる景色」と合わせてどうぞ。


6/19/2019

19. june



京都、nowakiさんより。
いいよね。

6/16/2019

16. june



昨日の会場は富山、魚津の旧小学校にて。
たくさんの人が関わった、とても大掛かりな一夜限りのレストラン。
ライブドローイングで「アヒルストア」齋藤シェフと「レヴォ」谷口シェフの料理の説明と演出を担当。
レストランの人になったような気分でどんどん描いていった。
音楽は阿部海太郎の新作。
幸せなテーブルの風景を見ながらのドローイングの時間。


6/14/2019

「だまされ屋さん」連載開始



星野智幸さんの小説「だまされ屋さん」がいよいよ始まった。
登場人物がそれぞれ少し普通からはみ出ていて魅力的。だから描くのが楽しい。
わたしのいる広島で配られる読売新聞ではカットがモノクロ印刷と聞いていたのだけど、たまにカラー印刷のものもあるようだ。

6/12/2019

新刊のお知らせ。

新刊のお知らせ。

「ランベルマイユコーヒー店」
オクノ修: 詩 nakaban: 絵
2019年7月:ちいさいミシマ社

シンガーソングライターのオクノ修さんの名曲「ランベルマイユコーヒー店」。
はじめてこの歌を聴いたのはもう何年も前。
その時からずっと頭の片隅でこの素敵な歌を絵本にしたい、という願いがくすぶり続けていた。
それが、このたびいろいろな巡りあわせも重なってかたちに。
こうしてお知らせ出来ることが夢みたいでとても嬉しい。

本書のデザインは、オクノさん(と私)が深く信頼する横須賀拓さん。
ランベルマイユコーヒー店とオクノ修さんについて、横須賀さんと私のコメントが出版社のミシマ社のウェブサイトに。
オクノさんのことを思うと、自分の来し方を思い起こさせるのかな。
横須賀さんと私の書いたことには重なるところがあった。ぜひご一読いただけたら。

6/11/2019

11. june

たとえば、横糸は自分で用意出来るけど縦糸は自分以外のだれかであり何かであり。
わたしたちは意味に囚われて不自由というけれど、まだ誰も知らない意味を編むことができる存在でもある。
ならばすることはただ一つで、うつくしいタペストリーを編みたいと思う。
もちろんこれは自分を鼓舞するために書いている。
長い外出でものめずらしい風に歩き回ってよくもまあこんなに、といろんなことがあって、半ば茫然としてしまっているから。

6/08/2019

絵本「とおいまちのこと」「みなとまちから」のこと

at URESICA


2014年 展覧会「夜明けまでにはまだ時間がある」 at URESICA

2017年 展覧会「3 years after, 2 windows」 at URESICA
      作品集「Dawn is still an hour away」刊行

2018年 展覧会「夜明けまでにはまだ時間がある」 at 本・中川

2019年   絵本「とおいまちのこと」「みなとまちから」刊行

      展覧会「ふたつの絵本の原画展」 at URESICA

*
とうとう絵本ができあがってしまった。
今、できたてほやほやが全国の本屋さんに並んでいる。
中には二冊を美しいスリーブでに納めたセットも。
URESICAでは原画展が。

*

絵本作家は文章と絵を書き、描く。
このふたつの絵本は、植田さんと私が二人の絵本作家として、お互いに文章と絵を交差させて担当してつくった。
絵本のストーリーはそれぞれが独立していて、一冊で完結している。
でも二冊を並べるとどこかが繋がっていて、うっすらとではあるが読後感のうちに大きな風景画のような像を結ぶ。
そして、その風景画はその読むひとの想像力に呼応して毎日その姿を変える。
そんな絵本の「外」をも描いた作品をつくりたかった。
何より水彩の美しさを楽しめる画集としても楽しんでいただけると思う。

尊敬する植田さんとのコラボレーション、そしてそれぞれの絵に向かっている時間。二人展やお互いの個展でのささやかな祝祭としてのライブ上演。
絵本のことは、はじめの頃の2014年にその着想がすでに生まれていたので、5年という時ががかかってしまったことになる。けれど、そのどの時間が欠けても実現していなかったのだと思う。
佼成出版社の櫻井友貴さんという編集者に出会えたことも大きい。彼女がここまでねばり強く引っ張ってくれたのだ。
そして装丁を引き受け、完璧な美しさに仕上げてくださった名久井直子さん。
展覧会のたびに足を運び絵を楽しんでくださったみなさん。
もちろんここまではじめから一貫してチャレンジの機会を与えてくださったURESICAの二人。
山より高く、海より深い感謝の気持ちを記します。

今はとにかくみんなに絵本を手にとってページをめくって欲しいと思う。

nakaban




「だまされ屋さん」

6月10日から小説家の星野智幸さんの読売新聞の連載小説「だまされ屋さん」の絵を担当させていただく。

絵。どのように描くのか数ヶ月ほど研究していて、答えを見つけた。
今とても描くのが楽しい。
東京は夕刊(絵はカラー)で地方は朝刊(絵はモノクロ)のことが多いのだとか。

以前、星野さんの作品「呪文」や「夜は終わらない」を読んだことがある。読み始めると引き込まれてしまって、もうページをめくるのが止まらない。
読書から現実に戻ってきたときに、現実のほうが塗りかえられてしまったかのような軽い目眩をおぼえる。その感覚は唯一無二。(星野さんの作品、たくさんあるのでちょっとずつ読もう)

新聞連載は少しづつ進むのでお読みの方は、早く次を!って思われるかと。
読売新聞をお取りの方はぜひ楽しんでいただけたら。

*朝刊の地域は11日から。

6/06/2019

ふたつの絵本の原画展

今日から。東京、西荻窪「URESICA」で。

6/04/2019

4. june「旅程」


眠る水「よい眺め」展から

あっという間に6月。きょうから私にとってはイベントの旅。
どこかの町でお目にかかれましたら。

4日【広島】 READANDEAT 「ことばの生まれる景色」原画展 
        Title 辻山さん × nakabanトーク

5日【名古屋】 babooshkaの個展「よい眺め」初日 

       ON READINGで 「ことばの生まれる景色」原画展 
        Title 辻山良雄さん × ON READING黒田杏子さん × nakabanトーク

6日 【東京】 URESICAの植田さんとの二人展「ふたつの絵本の原画展」初日 
8日 URESICAにて ライブイベント 植田さんの音楽と

9日 【奈良】『たそがれ』at sonihouse
10日 【京都】『MONKEY』at Bonjour!現代文明

翻訳家・柴田元幸のRead by body in 近畿
柴田元幸+ランテルナムジカ。






6/02/2019

2. june

名古屋のbabooshkaに絵を発送。

今回、あまり点数は無いかもだけど、頑張った。
何か仕上がりがいつもと違う。
よし出来た!という確信をともなう絵がひとつも無いのだ。
これはどういうことなのか。今までなん十回も個展をやっているというのに…。
ひとつ言えるのは、わたしは今、霧で包まれているということだ。
絵でしかあらわせない願いのかたちがあるのではないかとそんなことばかりを考えていて、それはこれからずっと自分についてまわることなのだろうけれど、そんなものは当たり前だけど答えが出るものではない。
だからこのころは考えて浮かんだそういった霧のような気持ちにずっとまわりが包まれている。それをどうしようもないので、一群の絵に込め(ようとし)たつもりだ。
そんなことをこうして書くのは野暮なことだろう。でもどうしてか今自分は重要な分かれ道にいるような気がして書いておきたくなった。何かが怖いってことなのか。霧の中で。

もう今後書かないと思うけどまた似たようなことを書いてたらごめんなさい。(と、いうかこのブログってなんなんだろう?)

自分で自分の展覧会、いつになく楽しみにしている。
個展を開かせてもらって、絵を買ってくださることもいつも嬉しいことだけれど、本当は来て観てくれるだけで、それだけでもう充分に絵を展示していただくという甲斐があることなのだ。だからわたしの個展にはいつでも気楽に来ていただけたら。

展示は5日から。カレーの美味しいbabooshkaで。
ささやかな誰かへの贈り物になりますように。