11/30/2014

キセルの「明るい幻」

独りで 行く道は 宛もなく ざわめき
輝く その訳を 問いかける世界が
君を待っているように

いい歌詞ですね。泣。
もうすぐキセルのアルバム「明るい幻」がリリースされます。
キセルの歌を聴くとあの旋律に乗って何処かに飛んで行ってしまいたくなります。
あのギンヤンマのように。

このアルバムでは彼らが見つめるのはまず自分たちの足もとであり、ありのままの景色のようです。キセルの二人ははっきりとは言わずも、ぽつぽつとそのような話をしてくれました。
音と言葉に身をひたしてみると、たしかに歩いている感覚があって、そこはざわめく原野のような場所で、歩いたり立ち止ったり、風の歌に耳を澄ましているような。けれど同時にここから何処にでも行こうという気持ちも浮かび上がってくるような、そのような感覚に心を揺さぶられます。

沢山描いた絵の中からあえてあの絵を選んでジャケットにするのは勇気がいることで、最終的にはキセルの二人が決めたのだけど、音を聴けば聴く程、詩を読む程にこの絵を選んでもらえて良かったなと思っています。(キセルの以前の作品の絵も素晴らしいものばかりで緊張しました…)

12月3日発売です。
わたしはもう本当にずっと繰り返し聴いてます。
どの曲にも思い入れができてきました。

11/29/2014

11/29



火星の庭での「旅するブックシェルフ」で展示中の絵の題材にした「昼の家、夜の家」の小説になった舞台を調べたら、想像していた場所と現実の景色がとても良く似ていてびっくりしたことがあります。わたしはポーランドの地方にあるこの街のことを知らないし、もちろん絵の制作時に画像資料にあたっていません。でも読書にのめり込むことでやっぱり旅してしまったのかな。不思議なことだと思います。
ちょうどこの小説にもこんな感じの不思議なことが書いてあるのです。
眠りと夢を通じて、人と人がつながっているような。
大変おもしろい小説なので、おすすめなのです。

11/28/2014

11/28

仙台の火星の庭での「旅するブックシェルフ」の搬入、辻山さんとのトークとドローイング、終わりました。
北の国の火星に降り立ち旧友に会えました。cartaさんやキエツさん。 そのあとも飲みにつれてってもらったり(朝の3時まで!)町を歩いたり、いろいろあったけど火星の庭でのんびり本の背を見ていた時間がいちばん楽しかったかもしれない。とってもいい本屋さんなのです。 
またその温かな時間の対極のように海辺のあの何もない風景が思い出されます。 青い景色のなかを雨風が吹いていた。工藤さんの言葉は忘れられない。
 いなくなった人たちの分もしっかり生きなくては。いや、そんなに肩肘を張らなくてもいいのか。 
でも、できることは少ししかないけれど明日もその次もと考えて手を動かし続けることで応えたい。
それは「誰に」「何を」なのだろうということはわからない。 わからないことの大切さは今ブックシェルフにならんでいるシンボルスカの詩にもちゃんと書いてあります。 

自分にとって大切な時間をブレゼントしてもらいました。 三日間たっぷりつき合ってくださった火星の庭の前野さんご夫妻、そしてこんないい企画をしてくれた辻山さん。 ありがとうございました。 いったん広島に帰ってきました。 海太郎君のコンサートの準備段階から数えるとなかなかな長旅で、お待たせしてしまっている絵もいっぱいあって、また机の上の旅から出直したいと思います。

火星の庭での旅するブックシェルフの展示は始まったばかりで12月15日まで。ぜひ!

火星の庭

11/26/2014

11/26

仙台に来ています。
今日の夕方からは火星の庭でトークとドローイングです。

昼の間は前野さんに無理をお願いしてあの津波の跡を案内してもらうことになりました。雨です。

イアコッペさん

上野から東北新幹線に乗る前に初めてイアコッペさんにご挨拶しました。
いろんなコッペパンがあるのですが選んでセット買いするとこんなカードがつきます。
私の版画が印刷されてあって、裏は木村衣有子さんによる洒落た文章です。
火星さんのお土産と自分用にも買ってピスタチオのサンドにしました。
ココア色のパンに鮮やか緑のコントラスト。おいしー。
カードは12ヶ月変わっていきます。今月はロダンですね。

11/24/2014

旅するブックシェルフ。北へ。



umitaro's organ


東京滞在中。青森からコンサートに来てくれたゆぱんきのあやさんが林檎をくれました。長旅や公演の疲れも復活。 そういえば長野の友達からも最近林檎をもらった。

ここのとこ果物にいろいろ助けてもらっているような気がする。
一呼吸おいて北へ向かいます。
いよいよ「旅するブックシェルフ」を仙台の名書店「火星の庭」で展示。
いままでの時間を考えたらこの展覧会も時が積み重なってきたなあ。と感慨があります。
実は「旅するブックシェルフ」は書店のリブロの池袋店の書店員さんの辻山良雄さんと一緒に企画した展示です。今回初めて、無理をお願いして辻山さんと26日のイベントでのトークの時間にお話しすることにしました。つまりこれで「旅するブックシェルフ」も一区切りになるかなあという予感もあります。
というわけで私にとって大事な展覧会なのです。

展覧会とイベントについては右のリンクをご覧ください。

楽しみです!

11/24


「洋梨の考古学」おかげさまで無事終了しました。

阿部海太郎さん、janisさん、オケのみなさん、そして制作の真帆さんはじめスタッフのみなさん。
そして!来てくれたみなさん。
ひとりひとりにお礼を申し上げます。

みんなで作ったコンサート。
自分には細かなミスもあったのですが最高の瞬間が間違いなくありました。

ありがとうございました。また何処かで。

11/20/2014

キセル「明るい幻」

キセルの新しいアルバム「明るい幻」のための絵を描かせて頂きました。
レーベルのカクバリズムさんにアルバムの特設サイトができました。

明るい幻

ほんとうにどの曲も最高です。
この歌たちがない世界にはもう戻りたくありません。

キセルの音楽のこと、また改めて書いてみたいと思います。

11/17/2014

“火星の庭”で「nakabanの旅するブックシェルフ」




まだまだ描きかけの「日本奥地紀行」に捧げる絵。 間に合いますように。

仙台のbook cafe 火星の庭での「旅するブックシェルフ」ももうすぐ。です。
展示は27日からですが26日は特別なイベントもありますので、ぜひ仙台のみなさまあそびに来て欲しいです。

お知らせが遅くなってすみませんでした!
また後日追記いたします。

11/16/2014

11/15 エマーソン北村さんのライブ

エマーソン北村さんのレコ発ライブ。
どうしても聴きたくなって駆け込みました。
あー楽しかった!オルガン座が素敵なカリブの島のダンスホールに。
なんて素敵な音の手触りの質感。太くて軽やかで風通しのいい音楽なのだろう。
レゲエ〜ダブ。考えてみたら初めて生演奏で聴くのがエマーソンさんのソロで、これはなんだか幸運なことだな、と思いました。
しっかりその音楽の格好良いところのエッセンスが伝わって来ました。 

ダブのエコーを手弾きで表現してたり、足弾きベースとシンセベースを自然につなげたり、シーケンサーのスイッチのon offとか、いちいち粋で、手品のようで。それでいて自然でエレガントな演奏で。 それからお客さんをじーと見つめながら演奏しているお姿。 これは大切なことだよなあ、と考えさせられました。

そんなわけで良かった尽くしでした。

追記:
エマーソンさんのアルバムも買って来ました。とっても良いのでおすすめです。
新アルバム「遠近に」のジャケ絵はさかなの西脇さんです。

11/15/2014

洋梨続報

web dacapoに23日の「洋梨の考古学」記事がupされました。

http://dacapo.magazineworld.jp/music/154912

親愛なるみなさま。
お知らせのご協力、お願いします。(礼!)

11/14/2014

11/14



人類が彗星に探査機を到着させたって。
すごい。
空が懐かしくなる気持ち、解き明かしてくれるのかな。

それに比べたら目の前のどんな困難もたいした困難ではないと思う。ねえ?

11/12/2014

楽譜新刊刊行のお知らせ

Umitaro ABE and nakaban presents 博物館コンサート「洋梨の考古学」

いよいよ!近づいて来ました。

来る23日、東京上野、国立科学博物館での開催です。

このコンサートを記念して、久しぶりにKirinca Music Foliosより楽譜をリリースします。カタログNo,1 ,2のトウヤマタケオさんに続く作曲家はもちろんこの人、阿部海太郎さんです。

そして気になる曲は、、、、、、、、、まだ秘密にしておきましょう。

でも少しだけヒントを。

海太郎さんの1st “6, Rue des Filles du Calvaire, Paris”「パリ・フィーユ・デュ・カルヴェール通り6番地」に収められた超絶美しい(ため息)あの!曲です。

試しにわたくしが校正時にですね、仮刷りの楽譜を手にピアノにぎこちなく向かってみましたところ、おお、あの響きが。
音楽ってすばらしい。楽譜作るってすばらしい。って再確認しました。

今まさに印刷屋さんががんばってくれています。
きりん果のmさんが印刷にもこだわっています。
印刷屋さん、海太郎さんのCD聴きながら印刷してくれるそうです。笑

出来上がったらすぐに東京にお届け、「洋梨の考古学」会場で先行発売します。
どうぞどうぞお楽しみに。

Umitaro ABE and nakaban presents 博物館コンサート「洋梨の考古学」

11/11/2014

ふたり









11/09/2014

「IL TENUGUINO」

「IL TENUGUINO」

はい。イタリア人も苦笑な名のパスタ風てぬぐいができました。

上記、広島中区にあるおいしい品の集まるお店「84」さんで密かに売っています。
そして密かに売れております。だれが買ってくれているのか、感謝だなあ。
出来上がるまでのストーリーは笑える話がいくつかありまして、お店の人に尋ねてください。
84(shop)×NLP(広島の謎の印刷職人Oさん)×nakaban(絵)というチームでググッとがんばった一品なのであります。
お取り寄せも楽しい時代ですがあえて広島でしか買えないという試みをしています。

新・広島おみやげにして欲しいなーと思います。
どうぞどうぞよろしくおねがいします。

11/05/2014

電気を使わないトレス台


トレス台を自作しました。
ずっと電気を使わなくていい自然光のトレス台が欲しいなーと思っていました。しかも大きいやつ。しかしそんなものは売っている筈も無いわけで。
今までは窓に手で紙を押し付けて描いていました(苦笑!)が、さすがにそれは無理がありました。

脚に引退した額(これも自作)を載せて、脚の所には斜めに反射板を付けて、窓辺に置くだけ。天板の前面には適当な遮光板を。たまには立って作業したいのでハイテーブルにしました。

書籍の仕事が増えて来てこれからますますトレース台の使用頻度が増えるでしょう。漫画もこれで描きます。昼間しか作業できませんが。

11/02/2014

bellissimo!

フォルカー(HAUSCHKA)の叩くピアノに耳を澄ませば
時代を超えた世界中のあらゆる土地のダンスミュージックが聴こえてくる。
たった一台のピアノから。

初めて彼の演奏を聴いたのは何時だったかな。
colleenとの来日公演だった草月会館、それから上野の水上音楽堂のALEVALE、震災後の京都での公演。そして東京でヒラリー・ハーンとのコンサート。
そして昨日は岡山の廃校になった小学校の体育館でした。
(偶然にも彼の最新アルバムは"abaundoned city"という廃墟都市をテーマにした作品)

フォルカーの演奏は何度観てもいつも新しくて驚いてしまう。
知的なコンポジションの向こうには彼が解き明かそうとしていて、それでも未だ解明できてはいない、彼自身の内なる謎があって、彼それをいつもまっすぐ見つめていると思う。その視線こそが彼の表現の熱源になっているのではないだろうか。

眩しくて美しいものを観た。

hauchkaは本日は大分。そしてふたたび東京へ。